服部彰治さんは、大通の「まちの人」として、
日々まちづくりのお仕事をしています。
もとは「外からかかわる人」だった服部さんがなぜ
大通という街に自分ごととして
かかわることになったのでしょうか。
8回の連載です。

知らないこと、たくさんあるじゃない?

[ 2010/04/06更新 ]
てく最後に、服部さんにとっての大通の
街の魅力についてお聞きします。
あるいは、人に大通の魅力を紹介するとき
どういうふうに紹介すればいいでしょう。
服部その話題で行くと、けっこうシビアに考えるときがあって。
てくと、言いますと。
服部買い物ということだけで見ると、いまの大通は
いろんなところに負けてるっていう気がする。
でも、これはしようがない面もあって。
いろんな選択肢があるからね。

「大通のここを紹介する」というのはね、
言うとすれば、「街」としての魅力だよね。
界隈があるっていうところがひとつあるかな。
てく界隈性ですか。
服部老舗から新しいお店まで含めて
まだまだ知らないお店がたくさんあるから、
そういうところを見ていくというのが
面白いかなっていうのと。

そこで取り扱ったりしている商品を見ていくと、
案外面白い商品がいっぱいあったりするから。
そういうのがもっと知られるといいのになと
思うこともあったりするかな。
てくなんだか、お店を探検したくなりますね。
服部最近ね、大通で景品を出さなきゃいけなくて、
大通のお店から5000円分を買ってきて
「大通賞」の商品にしているんだけど。
これがなかなか面白いのよ。
千秋庵に行ったらこんなお菓子あった、とか、
面白いお菓子見つけてきたりとか、っていうことを含めて。
てく見てみると面白いものが
いっぱいありますよね、たしかにね。
服部あるのよ。あるんですよ。
そういうところは、これからもっともっと
知られていいことかなと思う。
だから、もちろん商業的な活性化の
買い物する場としての魅力アップというのもそうだけど、
それ以外でもとにかく街に来てもらいたいと思ってる。
買い物以外の目的で。
だから、そういう魅力を作っていきたいと思っていて、
そのひとつが「オオドオリ大学」だし、
みんなで街をきれいにしようというグリーンバード(green bird)だったりするし。
「まほうの絵ふで」のような参加体験もそうだし。
服部そういうことがいろいろなところで行われて
もう少し機会を増やしていくと、
案外、街とのかかわりかたが変わってくるはずで。
そういうのが街の魅力になるだろうなと思うんだよね。
てくなるほど。
服部大通ではなんだか面白い話になってるぞ、とか
人の話を聴いてみたいなとか学んでみたいなあとか。
てく何も、新しいものでなくても
知らないだけで、知ってみるとその人にとって新しかった、
というものっていっぱいありますもんね。
服部知らないこと、たくさんあるじゃない?
この喫茶店のマスターがこういう特技があって
こういう話ができるんだよっていうのがあれば、
それを今度聞いてみようとかね。
てくそういうのは面白いですね。
服部宮文の刃物屋さんで、正しい包丁の研ぎ方を
教えてもらうとかね。
いろいろと、やりようはあると思うけどね。
てく大通は、郊外の大型ショッピングモールと違う魅力を持っていますね。
服部「顔」になる人がいるから、そこは魅力ですよね。
そういう人と知り合っていくというのはね。
てくそうですね。
服部そういえば、ぼくは昔、よく
エディフィスっていうところで洋服を買っていたんだけど
・・・いま札幌の中にはなくなったけどね、
そこも店員さんと仲が良くて、それでよく行ってたんだよね。
そういうのってあるじゃない?
てくありますね。
服部街であいさつが交わせるというのは、
街のひとつの魅力なんじゃないかなあと思いますね。
知り合って、良さをどんどんわかって
街に自分の居場所をつくっていける構図になっていくから。
服部それがこの街、大通の良さだと思うので、
それをもっと作っていったほうがいいよね。
てくそうなったらすごく楽しいと思います。
服部ぼくが街にかかわることになった理由って、
そこにそういう人がいたからだと思うんですよね。
まちづくりという立場でぼくはかかわることになったけれど、
お店と買いに来た人の関係でも同じだと思うから。
そういう人の魅力みたいなことを、
うちの街は、もっと前面に打ち出して生きたいと思うなあ。
てく 今日はありがとうございました!
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