服部彰治さんは、大通の「まちの人」として、
日々まちづくりのお仕事をしています。
もとは「外からかかわる人」だった服部さんがなぜ
大通という街に自分ごととして
かかわることになったのでしょうか。
8回の連載です。

「やりたいこと」は。

[ 2010/04/02更新 ]
てく服部さんはどういうことをやりたいんでしょう。
服部ぼく、「やりたいこと」、ないのよ。
建築家はね、やりたいことあるの。
「オレは自分の作品を作りたい」と。
てく「作品」なんですね。
服部ぼくは、そういうふうに思わない。
だいたい人のお金もらって住宅を建てるのに
作品とはなんぞやと思っているから、
何かを個人的にこうやりたいというのが
明確にないんですよ。
ぼくはそれでいいと思っている。
ぼくは、どちらかというと黒子の人間だなあと思っているから。

やりたいという人がいたら、
ぼくはそれを支えようっていうタイプ。

どちらかというと後ろ側にいて、
やるぞという人をぐっと支えるほう。
だから、「自分がこうしたい」っていうんじゃなくて、
「誰かがこうしたいというのを支える」というのを、
したい。
てくうーん、なるほど。
服部だから何やりたいの?ってよく聞かれるけど
「ないです」って。
てく「やりたいことがある人を支えること」をやりたい。
服部その人の夢が自分の夢になるのかもしれないな。
てくさっきの坂本さんの話は、まさにそうですよね。
服部そうだね!ホントに、ぼくはこの人が言ってることは
絶対かなえようと思ってた。

もちろん、動かしていく中でこうしたほうがいいだろう
というようなことは考えますが、
こうしていきたい!というもの自体はほとんどなくて。
てく最終的なゴールを描くのではなくて
この人はこういうことをやりたいんだなというのを
イメージしたり見える形にしていったり、具体化していったりですね。
服部そうそう。
たとえばオオドオリ大学に関わっている人たちっていうのは
こうしたいっていう明確なものを持っている人たちが多いんですよ。
ぼくはそういうの無いほうだから、
「服部さん何したいんですか」って言われるんだよね。
てく逆に聞かれて。
服部逆に聞かれて、「ごめん、ない!」みたいな(笑)。
てくこれを読んで勇気をもらう人っていると思うんですよ。
「これがやりたい」というのを持ってることだけが
必ずしも素晴らしいことじゃないっていうか。
もちろんそれは素晴らしいんだけど、
「やりたいこと=夢」にしなくても
いいんだよということがね。
服部夢を持つというのは、それだけが一番偉いわけじゃないね。夢って実現の仕方がいろいろあるよね。
てくギタリストになりたいとか先生になりたいとか、
そういうのって、「夢はなんですか」って
聞かれたときに答えやすいけれど、
服部さんのされてることとかやりたいことって
そういう言葉では言い表しづらいけれど
いろんな立場での夢のかなえ方ってあるものなんですね。
(つづく)
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