-- | そして、さらにその昔には、ポールタウンの通路には 水槽が置かれていたんですか。 |
酒井 | そうなんですね。 |
-- | わたし、水槽の記憶はないんですよ。 |
酒井 | ないですか。 |
-- | 絶対に見たことがあるはずなんですけど、 意識したことないですね。 それにしても水槽の管理なんて大変ですよね。 餌やったり、水をかえたり。 だれがやってたのかなあ。 |
酒井 | 「餌はやらないでください」って、絶対 書いてたでしょうね(笑)。 |
-- | 書いてたでしょうねえ。 |
酒井 | これは大胆な発想ですね。 いまじゃ生まれないと思います。 |
-- | 経費かかりますもんねえ。 |
酒井 | ぼくはたぶん、水槽は見た記憶がないですけど、 むかし地下街を歩いていて覚えているのが、 カンカンカン・・・って・・・。 オモチャ屋さんの音。 |
-- | 太鼓をたたくおさるさんかなにかのオモチャですね。 あと、ワンちゃんがバクテンするおもちゃもありました(笑)。 |
酒井 | 通路のほうに出てきていて。 |
-- | あれ、ポールタウンだったんでしょうかね。 オーロラタウンではないですよね。 |
酒井 | ポールタウンにあったはずなんですよ。 |
-- | 札幌駅の地下街には確実にあったんですけどね。 ポールタウンにもあった気がするなあ。 |
酒井 | 狸小路にもありましたね、むかし。 キクヤの向かい辺りになかったかなあ。 子どもだからおもちゃ屋のことを覚えてるんだなあ。 親はあれがあるから街に連れて行けたのかもしれないな、 嫌がる子どもを(笑)。 |
-- | はい(笑)。 |
酒井 | ところで、さっきのタイルなんですけど、 どうして「BOKUJYO」なんでしょうね。 ほかにも歴史的建物系の図柄のタイルが 何個かあるんですけど。 「ザ・北海道」な、名産だったり名所の図柄のですね。 ここだけ、牧場なんですよ。 |
-- | ザ・北海道=牧歌的なイメージだったんでしょうかね。 ところで、このタイルがあった場所はどこですか。 |
酒井 | ちょうど狸小路とポールタウンのクロスするところです。 |
-- | エイト・・・じゃなかった、 「アルシュ」に抜けるところですね。 |
酒井 | そうですそうです。 |
-- | ああ、あぶなかった(笑)。 頭が昭和の時代に戻ってたので 「エイト」が先に出てきてしまった。 |
酒井 | エイトってあったんですか。 |
-- | アルシュの前は、エイトという名前だったんですよ。 でも、それより前に頭に浮かんだのは 旭屋書店だったんですけど(笑)。 |
酒井 | へえ。知らなかったです。 いつなくなったんでしょう。 |
-- | 札幌駅にステラプレイスができたころに そちらに引っ越していったから、 その頃ですね。 |
酒井 | そうか、ぼくがまだ東京にいた頃だから記憶がないですね。 |
-- | こうして思い出すと、大昔みたいですね(笑)。 |
酒井 | あとね。 床でいくと、けっこうこういうの好きですね。 |
酒井 | 出口の番号があるんですけど。 |
-- | わー・・・!これ、気がつかなかった。 地上だと、歩道に家の形にタイルが組み合わさったり っていうのはあるんですけど、 これは・・・。うわあ。 |
酒井 | 気がつかないですよ。 18番出口ですよ、とか。 通しで番号がついてるんですけど。 |
-- | 18番出口の「18」なんだ・・・。 |
酒井 | タイルが組み合わせてあって。 また、デザインがかわいいんですよね。 |
-- | かわいいですね。特にこの「8」が。 |
酒井 | これだけ見てもね。 そういうのが面白いなと思う。 |
-- | この辺は「通路」らしく殺風景なのかなと思いきや、 いやいや、遊び心があるなあ。 |
酒井 | 床のタイルの色をこんなふうに変えてあるなんて。 お洒落ですよね。 |
(つづく)
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「さっぽろ地下街を歩く」おさんぽ立ち寄りマップ
話と絵・酒井秀治/協力・札幌都市開発公社、札幌市交通局
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