-- | いやはや。 床の話がこんなに膨らむとは。 |
酒井 | そうだ、じつは、今回歩いたのって、 最初は、「床と壁」がテーマだったんですよ。 この絵は、ポールタウンの「ギャラリーステラ」なんですけどね。 |
-- | ポールタウンの大通側から少し入ったところですね。 |
酒井 | ここの壁は、なんのヘンテツもない大理石の壁なんですけど。 これ見てくださいよ。 専門家の方と歩いて、大理石の中に 何万年前の化石を見つけることができたという記事なんですよ。 |
-- | 「化石発掘探検」。 |
酒井 | これを読むと、けっこういろんなところに化石があるよと 言ってるんですよ。 こういう壁のところに二枚貝があるよ、とか。 地下街の壁の中だけでも。 |
-- | そうかあ。 あのう、最初に『カイ』のほうの「スケッチ散歩」の 今回のページを開いたときに、 いつもとデザインが違う、と思ったんですよ。 背景がグレーになっていて。 そうしたら、「当ページの背景写真は壁を接写したもの」 という説明書きが。 |
酒井 | 貝じゃないかな、っていうの、あるでしょう。 |
-- | なんとなーく、貝っぽいかなあというのがありますね。 |
酒井 | なんとなく、そう見えるでしょ。 まあ、ちょっと薄くしちゃったから見えづらいですけど。 なんとなく二枚貝が。 |
-- | うふふ、ページ自体に仕掛けがあるので。 これは、『カイ』を本屋さんで開いていただきたいですね。 |
酒井 | 現代の建材に化石が入っているなんて、 考えたこともなかったですね。 |
-- | そういえば以前、この「札幌てくてく」で 大丸札幌店で化石探検隊の取材をしたことがありましたね。 「てくてくのテク」にも載っているのですが、 街なかに、けっこうあるんですよね。 大通西5丁目の大五ビルとかにも。 |
酒井 | ありますか! |
-- | 地下街にそんなものがあるなんていうことは、 ふつうに考えたら、思いもよらないですよね。 |
酒井 | そういう視点で町を歩くのも、面白いですよね。 |
-- | だって、これ。 「化石探検隊」のレポートを見ると、 「白亜紀にテーチス海に生息していた二枚貝の化石」とあります。 |
酒井 | そうです! それをぼくはギャラリーステラで見つけたと 確信してるんですけど(笑)。 |
-- | テーチス海って、これによると 「ヒマラヤ山脈のあたりにあった海」なんでしょうかね。 |
酒井 | すごいですね。大陸大移動してますね(笑)。 とんでもない時代をさかのぼってみるのも いいんじゃないでしょうかね。 |
-- | いいですね。これ。 |
酒井 | この資料は、地下街の20周年誌というのを つくったときの企画だそうです。 |
-- | 「調査後はキョロキョロして歩くようになった」 とありますけど、これ、わかります(笑)。 大理石っぽいものを見つけたら、 化石が隠れてないかなって、探しちゃいますね。 |
酒井 | 傍から見ると、かなり怪しい人になってました(笑)。 これはプロと歩かなきゃ なかなか分からないかもしれないです。 |
(つづく)
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「さっぽろ地下街を歩く」おさんぽ立ち寄りマップ
話と絵・酒井秀治/協力・資料提供・札幌都市開発公社
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