サカイのスケッチ散歩「さっぽろ地下街」編
季刊誌『カイ』の連載ページの「札幌てくてく」版「サカイのスケッチ散歩」シリーズ(第1回はこちら)。第2弾は、さっぽろ地下街がテーマです。今年40周年を迎える地下街を歩いて発見したこととは・・・?

第5回 化石探検!

-- いやはや。
床の話がこんなに膨らむとは。
酒井 そうだ、じつは、今回歩いたのって、
最初は、「床と壁」がテーマだったんですよ。
この絵は、ポールタウンの「ギャラリーステラ」なんですけどね。

ギャラリーステラ ポールタウン

-- ポールタウンの大通側から少し入ったところですね。
酒井 ここの壁は、なんのヘンテツもない大理石の壁なんですけど。
これ見てくださいよ。
専門家の方と歩いて、大理石の中に
何万年前の化石を見つけることができたという記事なんですよ。

「さっぽろ地下街20周年誌」より / 資料提供 札幌都市開発公社

-- 「化石発掘探検」。
酒井 これを読むと、けっこういろんなところに化石があるよと
言ってるんですよ。
こういう壁のところに二枚貝があるよ、とか。
地下街の壁の中だけでも。
-- そうかあ。
あのう、最初に『カイ』のほうの「スケッチ散歩」の
今回のページを開いたときに、
いつもとデザインが違う、と思ったんですよ。
背景がグレーになっていて。
そうしたら、「当ページの背景写真は壁を接写したもの」
という説明書きが。
酒井 貝じゃないかな、っていうの、あるでしょう。
-- なんとなーく、貝っぽいかなあというのがありますね。
酒井 なんとなく、そう見えるでしょ。
まあ、ちょっと薄くしちゃったから見えづらいですけど。
なんとなく二枚貝が。
-- うふふ、ページ自体に仕掛けがあるので。
これは、『カイ』を本屋さんで開いていただきたいですね。
酒井 現代の建材に化石が入っているなんて、
考えたこともなかったですね。
-- そういえば以前、この「札幌てくてく」で
大丸札幌店で化石探検隊の取材をしたことがありましたね
「てくてくのテク」にも載っているのですが、
街なかに、けっこうあるんですよね。
大通西5丁目の大五ビルとかにも。
酒井 ありますか!
-- 地下街にそんなものがあるなんていうことは、
ふつうに考えたら、思いもよらないですよね。
酒井 そういう視点で町を歩くのも、面白いですよね。
-- だって、これ。
「化石探検隊」のレポートを見ると、
「白亜紀にテーチス海に生息していた二枚貝の化石」とあります。
酒井 そうです!
それをぼくはギャラリーステラで見つけたと
確信してるんですけど(笑)。
-- テーチス海って、これによると
「ヒマラヤ山脈のあたりにあった海」なんでしょうかね。
酒井 すごいですね。大陸大移動してますね(笑)。
とんでもない時代をさかのぼってみるのも
いいんじゃないでしょうかね。
-- いいですね。これ。
酒井 この資料は、地下街の20周年誌というのを
つくったときの企画だそうです。
-- 「調査後はキョロキョロして歩くようになった」
とありますけど、これ、わかります(笑)。
大理石っぽいものを見つけたら、
化石が隠れてないかなって、探しちゃいますね。
酒井 傍から見ると、かなり怪しい人になってました(笑)。
これはプロと歩かなきゃ
なかなか分からないかもしれないです。

(つづく)
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「さっぽろ地下街を歩く」おさんぽ立ち寄りマップ

話と絵・酒井秀治/協力・資料提供・札幌都市開発公社
[LINK] さっぽろ地下街


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